設備工事業における受注高(2020年10月~12月/令和2年度 第3四半期)

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今回のWAT REPORTでは、国土交通省による「設備工事業に係る受注高調査」をもとに、2020年10~12月(令和2年度 第3四半期)中の設備工事業の受注額についてレポートします。

設備工事業に係る受注高調査は、(一社)日本電設工業協会(主要20社)、(一社)日本空調衛生工事業協会(主要20社)、(一社)日本計装工業会(主要20社)の調査結果です。

2020年4~12月の受注高累計は、前年よりやや少ない2兆2,558億円

2020年4~12月(令和2年度 第3四半期)の設備工事業の受注総額は、 10月が2,044億円(前年同期比3.3%減)、11月が1,882億円(同21.1%減)、12月が2,691億円(同 0.3%減) でした。

月ごとの数字にもばらつきはありますが、4月から12月までの受注高を累計すると、前年同期比7.1%減の2兆2,558億円となります。

①-4 設備工事業の受注高総計

参考|国土交通省「設備工事業に係る受注高調査(2019/5~2020/12)記者発表資料」を基に作成

10月の設備工事業の受注高(速報)
2,044億円(前年同期比−3.3%)
うち元請け工事 1,106億円
下請け工事    937億円
民間工事 1,633億円(うち元請け 822億円)
官公庁工事 410億円(うち元請け 283億円)
11月の設備工事業の受注高(速報)
1,882億円(前年同期比−21.1%)
うち元請け工事  919億円
下請け工事  962億円
民間工事 1,716億円(うち元請け 807億円)
官公庁工事 165億円(うち元請け 112億円)
12月の設備工事業の受注高(速報)
2,691億円(前年同期比 -0.3%)
うち元請け工事 1,046億円
下請け工事 1,644億円
民間工事 2,399億円(うち元請け 874億円)
官公庁工事 291億円(うち元請け 171億円)

工事種別の受注額、月ごとの推移

10月は電気・管工事で官公庁からの発注が多かった

10月の工事種別受注高を見ると、電気工事は1,064億円で、前月を700億円程度大きく下回りました。官公庁からの受注が大幅に増加した一方、大部分を占める民間需要は減少しました。
管工事も官公庁からの受注額が前月より大幅に増加、計装工事は、民間受注額が前月より約100億円減少しました。

①-1 2020年10月の受注高

参考|国土交通省「設備工事業に係る受注高調査(10月分)記者発表資料」を基に作成

受注総額が過去1年で最小だった11月

11月の工事種別受注高を見ると、すべての工事種で前年同期比マイナスとなり、受注総額も最小でした。
ただし、前月比で見ると、電気工事は民需があり10億円プラスでした。管工事は減少、計装工事はほぼ変わらない受注額でした。

①-2 2020年11月の受注高

参考|国土交通省「設備工事業に係る受注高調査(11月分)記者発表資料」を基に作成

12月には電気・管工事が前月を大きく上回る
12月には、電気工事の受注額が増え、官公庁・民間ともに前年同期・前月を大きく上回りました。
管工事も前月を大きく上回りましたが、前年同期比では減少しました。

①-3 2020年12月の受注高

参考|国土交通省「設備工事業に係る受注高調査(12月分)記者発表資料」を基に作成

設備工事業の手持ち工事高の推移は?

現時点で公開されている、手持ち工事高の推移(確報)をグラフにすると、前年に比べて4−6月の増加は小幅でしたが、7~9月でさらに回復し、前年に近い水準まで手持ち工事が積み上がっていることがわかります。

①-6 設備工事業の手持ち工事高の推移

参考|国土交通省「設備工事業に係る受注高調査(2018/4~2020/10)記者発表資料」を基に作成

※手持ち工事高は、建設業者がその時点で抱えている工事量で、将来の売上になる金額がわかる指標です。

設備工事業の施工高の推移は?

設備工事業の施工高(確報)を見ると、2020年4~9月の施工高は、前年比で見ると減少しているとはいえ、大まかには2018年、19年と同じペースで推移しています。

①-5 設備工事業の施工高の推移

参考|国土交通省「設備工事業に係る受注高調査(2018/4~2020/10)記者発表資料」を基に作成

※施工高は、工事の施工が終わった部分に相当する金額を指します。完成工事高とほぼ同じ意味です。

まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大の影響が見られた年度の前半に比べると、10~12月の受注高推移は、より前年の水準に戻りつつあるといえます。

設備工事は民間からの受注が多く、新型コロナ対策やDX、環境ビジネスなど、新たな大型の需要も生まれています。多くの企業は、こうした新たな受注機会に対応するため、それぞれの計画で取り組んでいます。

 

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